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10話ペロペロペロペロ
「①」
ーー高波家ーー
「みんなーようこそ♪」
高波家に招待された和馬達。
高波家にお迎えする無数の飼い犬と飼い猫が集まる。
高波家では動物をこよなく愛する。
そしてペット達は星田美冬のフェロモンに惹かれて集まる。
そこで満更ない美冬の顔がペロペロするの見て羨ましいそうに見てる鼻木和馬と高波美衣子。
もっとも和馬は別の意味の羨ましさだったが。
そこで美衣子はある怪異談を思い出して和馬達の前で披露した。
僕の名前はペロ太。5歳。
そして昼寝してるご主人様は吉田次郎。65歳。
僕はあの世の國の雑種犬なんだ。
僕はいつも舌でペロペロすることが大好きだから、家の中はベタベタでよだれだらけ。
優しいご主人様は怒らないから、僕も居心地よかった。
「②」
「じゃあ、行ってくるよ。ペロ太」
散歩終えたご主人様は夜のお勤めに出かけた。
お腹すいたなぁと僕はご主人様の用意したドッグフード食べるが量が少なくいつもぺこぺこだった。水を飲んだ後はそのままぐっすり眠った。
ーーーーーー。
「……ただいま」
昼前にようやくご主人様が帰ってきた。
僕はぺこぺこだったから、ごはん来るの待っていた。
しかし、ご主人様はごはんをあげずに僕と散歩連れて帰宅した後、そのままぐっすり寝てしまった。
ご主人様に吠えてもなかなか起きなかったから、ご主人様を起こすために顔をーー、
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ。
ペロペロ舐め回した。
舐めるの疲れた僕はそのままぐっすり寝てしまった。
「③」
夜に目を覚ました吉田は夕飯を用意するときにペロ太に食事を与えることにすっかり忘れてしまったことに気づきそこでペロ太に多めのドッグフードを盛りつけるが普段なら喜んでがっつくがどこかよそよそしく食欲がなかった。
そして吉田は食事終えるときに身だしなみの洗面台に向かうとハッと驚愕する。
ーーその鏡に映り込む自分の顔が骨が見えるほど透けていたからだ。
どうやら、ペロ太は舐めすぎたせいで顔の皮膚が剥がれてしまったようだ。
「④」
「そうそう。あるある……て、んなわけあるかーい!」
ノリツッコミする鼻木和馬。
この場で笑いを取るのも慣れていた。
しかし真に受けている夜尻真夜はペットの飼い犬達を舐めないよう顔を避けていた。
そして動物に好かれるフェロモンを撒き散らす星田美冬の顔が飼い犬達で化粧が取れてベチャベチャになりカオスになっていたのを部員全員この場で悲鳴が湧き上がっていた。
ペロペロペロペロ 完
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