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3 慌ただしい朝のルーティン
今日、柊真は入学式を終えた。
それが終わり、学校から帰って来た時に、アパートの入り口でかち合った女性から声をかけられた。
「今朝は行けなかったけど大丈夫だった?」
柊真より背が高くはあったが、化粧をしているので女性だと思い込んでいたから吃驚した。このアパートで女性はおろか知り合いは相良しかいない。
「あら、分からない? 私よ」
それは化粧で顔を変えた相良だった。いつもはない胸の膨らみがあった。彼の全身を舐める様に見る柊真を相良は笑い飛ばした。
翌朝、扉が叩かれたので開けるといつものように朝から元気に破顔する相良がいた。化粧はしていなかった。柊真の部屋の惨状を見てまた大喜びして大笑いした。
「こんな事だろうと思った。一日来ないとこれ」
相良は両手に救援物資を抱えていた。
簡単な身支度をして柊真がカウンターテーブルを見ると、皿の上に握り飯が二つと湯気の立つ湯呑みが置かれていた。
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