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「あんず先輩。よろしくお願いします」
私に最初に話しかけてくれたのは、三葉あんなちゃんという2年生だった。あんなちゃんと、はなちゃんの姉妹はユニットで活躍する新人アイドルで、今人気が急上昇中の、注目度No.1アイドル。
こんな子達と、地下の私が一緒に歌って踊れるなんて、またとないチャンス。ドキドキを胸に、準備運動をしていると、あおいきゅんが口を開いた。
「あんな、はな、れいと、かなめの実力は、知っている。問題は、森ノ宮だな。まずは、ソロで歌って踊ってみろ」
え? 何この高圧的な態度……。いつもの、あおいきゅんじゃないんだけど?!
そんなことを考えながら、幸せの歌とダンスを披露した。もちろん、ダンスなんて覚えていないため、ほとんどボロボロの雑巾に近いような印象の歌とダンスしか披露できなかった。
あおいきゅんの顔は、どんどん険しくなり1番が終わるより前に、音源を止めるように音響さんに指示をした。
怒った彼は、こちらの方へやってきて一言こういった。その一言は、私には重すぎる一言であった。
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