プロローグ

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【森ノ宮あんずデビューライブ】 いよいよ、私のアイドル活動が始まる。そう思うと、さっきまでのワクワク感は薄れていき恐怖心でいっぱいになる。 「あんずさん、スタンバイお願いします」 音声担当の佐藤さんが、呼びに来たので深呼吸をして、ステージへと向かった。 私が、この日のために書いた最初の曲『未来へのスタートダッシュ』は、我ながら作詞も作曲も上手くできたと思う。これを、披露するためにここまで頑張ってきたのだから、無駄にはしたくない。 佐藤さんの合図とともに、私はステージへと駆け出した。 「みなさーん!初めまして💕 あなたのハートを狙い撃ち‼️ 森ノ宮あんずで〜す💕 今日は、私のステージを見に来てくれてありがとう❣️ こんなにたくさんの方に愛してもらえて、あんずとっても嬉しいな💕 」 そう言いながら、ステージを見渡すと女の子が1人居るだけだった。私の初めてのファン。この子を大切にしなきゃ! にしても、誰かに似ているような……。 そんなことを考えながら、私は未来へのスタートダッシュを、心を込めて披露した。 「今日は、ライブに来てくれてどうもありがとう💕 これからも応援してくれたら嬉しいな❣️ またね」 楽屋へ戻るとさっきの女の子がいた。女の子は、険しい顔をしている。どうしたんだろう……?
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