プロローグ

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女の子は、ズカズカと私の方へやってきて胸ぐらを掴む勢いで睨みつけてこう言った。 「あなた、アイドル向いてないわね。辞めたら?」 は? なんであんたにそんなこと言われなきゃいけないのよ! てか何様だよ。こいつ……。 「あなたにそんなこと言われる筋合い無いんだけど」 あ……。言っちゃった。私って、よくこういうことやるんだよな。泣かせちゃったかな? 「あんた見てるとイライラするんだよ」 女の子も負けてはいなかった。そして、そこから止まらぬ勢いで、私のダメだったことを全部ぶちまけた。 まず、キャラがないと言われた。どこかのアイドルのパクリかと。 歌もダンスも、こいつから見たら下手くそらしい。本当に、失礼なやつだな。こいつ。 「丁寧なアドバイスどうもありがとう。一応参考には、させてもらいますんで、もうお引き取りください」 嫌味っぽくそう言うとその女は、また見に来ると言ってその場を後にした。() 本当にムカつくやつ。それが、その女との互いの第一印象だったと思う。
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