#4 左の部屋

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#4 左の部屋

私達は食堂へ戻り、左の部屋へ繋がる扉へ手をかける するとアーノルドさんが… アーノルド『ここは二手に分かれないか?私は右の部屋へ行ってみようと思うんだ、シバもここからは私が連れて行こう』 そう言って二手に分かれ、行動することに 左の部屋の扉を開けると、繋がった先はどうやら書斎のようだった 辺りをぱっと見渡すと【引き出し付きのデスク、本棚】がある 零『ここは…書斎かしら』 叶多『そう…みたいですね、あっ私…本棚調べて見てもいいですか?』 大牙『俺は…そのデスクだな…』 零『私も本棚調べてみようかしら、かなりの書物がありそうだし』 そうして、書斎内でも二手に分かれて調べてみることに ー数分後ー 大牙『んぉ?なんだコレ…日記か?』 零『どうかしたの?』 大牙『あぁ、デスクの左側の引き出しから日記のようなのが出てきてな…読んでみるか?』 零『そうね、そうしてもらえると助かるわ』 御嶽(みたけ)が日記を開く そこに書かれている内容はこのようなものだった 「3月9日 娘が殺された。私が気がついた時には、すでにバラバラに解体された後だった。 3月24日 未だ犯人は見つからない。警察はいったいなにをやっているんだ? 4月9日 ここ最近、娘の幻影を見るようになった。嫌だ、助けて、と、何度も何度も懇願している。 …犯人は、まだ見つかっていない。 5月5日 毎晩毎晩娘が出てくる。悪夢だ。忘れたいのに忘れられない。頼むから、誰か助けてくれ。 5月7日 白髪のじいさんが話しかけてきた。娘が忘れられないのであれば、作ってしまえばいいと。 ……作るってなんだ? 5月12日 じいさんの言っている意味がやっと理解出来た。こんなところにつれてこられて、理解できないほうがおかしい。 6月18日 だめだ、私にはもうできない。娘よ、少しでも倫理から外れた道をとろうとした私を許してくれ。これ以上は駄目だ。人じゃない。 6月19日 できてしまった。」 大牙『書いた本人は…ここにある"娘"の親なのか…?あとは…右側の引き出しだ…が…!?』 叶多『…?どうしたの?』 大牙『びっ…くりした…右側の引き出しから"右腕"出てきた…』 零『右腕…?』 御嶽(みたけ)の方へ行き確認すると、確かに引き出しに"右腕"が入っていた 零『あの少女の1部と同じサイズではあるわね…』 大牙『だな、右腕は俺が持っとくわ』 あとは…本棚だけど… 叶多『…あ、このファイル』 零『ファイル?何か書いてあったりする?』 叶多『えっと……?"ショゴス"?』 天馬さんは不安な顔しながら手に取ったファイルを開く 彼女の説明いわく "ショゴスとは、旧支配者の「(いにしえ)のもの」によって作られた粘液状生物である。アメーバのような形質を持ち、また、その細胞を利用すればさまざまな器官を想像することも容易である。 この生物は、地底深くに封印されていたが、近年は人の形状を保って地上に来ているものがあるらしい。" ……と書かれている、とのこと 零『…ショゴスがなんだか分からないけど、これも頭に入れておいたほうが良さそうね』 叶多『そう…ですね、これで書斎で調べられそうなのは全てでしょうか…?』 零『そうね、他には目ぼしいものは無さそうだし…アーノルドさんとシバが気がかりだわ、右の部屋へ行ってみない?』 大牙『おー、そうだな…俺もあの2人が気がかりだったんだよ、情報共有含めて行ってみようぜ』 (少女のパーツ、そして謎に書斎の本棚にあった"ショゴス"についてのファイル…一体ここはどういう世界なのかしら…?) 私はふと頭を悩ませる (なにか良からぬことが起きないといいのだけど…) そう思いながら書斎を後にし、右の部屋へ向かった 右の部屋には…一体何があるのかしら…
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