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わたし……ヤクのみつぞー、できましゅっ……!
『魔女のポーション工房』
いかにもなタイトルのクリエイトゲーム。
大タイトルではなく、個人が作ったアプリゲームだった。
王都ちかくの森に住む魔女の女の子が、先代から譲り受けたポーション屋さんを運営するゲーム。
デ○リー○トアのように何でもちょこっとずつ置いてある便利屋のような設定で、ポーションから食料品、魔道具まで売ってるお店だった。
彼女は店番をお父さんに任せて、自分は森や海で素材を集めたり、裏の庭で薬草を育てたりしていた。
街のちょっとした困りごとクエストをこなしてゲームが進行すると、レア素材を手に入れるために魔物討伐を依頼したり、行商人を雇ってよそで売って貰うこともできたり。
買い切りなので宣伝や競争を煽られる要素もなく、キャラクターは可愛くて、まさにほのぼのまったりと寝ながらプレイできるようなゲームだった。
私が転生したのは、この世界だ。
国の名前が同じだし、お金の単位が同じだし、ケモ耳がある人種がいたりするのもそっくりそのまま同じ。
違うのは――年代。
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