わたし……ヤクのみつぞー、できましゅっ……!

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ゲームの中で『大竜厄役(たいりゅうやくえき)』は30年前の大事件だった。しかし『大竜厄役(たいりゅうやくえき)』は10年前の話。 私はどうやらクリエイトゲームの20年前くらいに生まれてしまったようだ。 この世界ではまだ一般人がポーションを作ることはできないし、魔術なんてもってのほか。 『大竜厄役(たいりゅうやくえき)』への対抗策で魔術師が全て国の管理下に置かれたまま、今もまだ人々は魔術を自由に使えないなのだ。 「やっぱりおわった……それじゃ前世の知識でチートなんてできないよう……」 へにゃり。耳を寝かせて私はソファで眠る。 ママたちが「かわーいーねー」なんて言って撫でてくれる。嬉しくてごろごろ言っちゃう。 ママたちとこうして過ごす日々は楽しい。でもいつまでも続く日々じゃないって分かってる。 ◇ 「ミミ太郎の売り飛ばし先が決まったぞ!」 バーン! それは突然だった。 ドアを開けながら、ビッグボスが部屋にやってきて言ったのだ。 「う、うううりとばすって、売り飛ばしゃれちゃうんですかー!」 ビッグボスは金髪ギラギラの美形のお兄さん。
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