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「しっ、ビッグボスがやらせるっつってんだ、変に口だしすんじゃねえ」
ビッグボスが用意してくれたのは、テーブル代わりの木箱。煮沸消毒したガラス瓶。それに魔石クズいっぱいと、聖水だ。
クズ魔石は魔石鉱で採掘の時に出てくる捨石のこと。
たまに魔石鉱の河口でころころと丸い綺麗な色の石があるけれど、それもクズ魔石の一種だ。
聖水は聖職者のスキルを持つ人が祈れば作れる水。
聖職者スキルは別に聖職者じゃなくても持ってることがあるので、ビッグボスのブラザーの中にも聖職者スキル持ちはもちろんいる。
聖水そのものは何か凄い効果は無い。お腹を壊さず、腐りにくく安全な水というだけだ。前世知識で私はわかる。これたぶん精製水ってやつに近い。
「ええと……クズ魔石を、色でわけて、そして五種類の色、それぞれで瓶をぎちぎちに満たします……」
私は説明しながら、石を小さな手でざらざらと入れていく。
ざらざら……ぽろぽろ……
ざら……ぽろ……
「……おい、全部入れるまでに何時間かかる?」
「ぴえっ! い、いそぎましゅ」
「貸してみろ、これを入れりゃいいんだな?」
「は、はい」
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