10人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
そしてビッグボスはブラザーたちを見やる。
「おら! ミミ太郎が困ってんだろーが! お前らも手伝え!」
「は、はいいい」
そして皆で木箱の周りに固まって、ちまちま……ちまちま……と石を瓶に詰めていく。
おかげさまでクズ魔石を詰め込んだ瓶は、自分で作る何倍も早く完成した。
「精製水をいれてくんだな? 俺がてつだってやらぁ」
「あ、ありがとうございましゅ」
ビッグボス直々に手伝ってくれる。
びくびくとしながら一緒に瓶に水を入れて、きらきらの瓶が完成した。
「そして……思いっきり振るんでしゅ! そして一晩たつと、ポーションができてるんでしゅ!」
「んな話きいたことねえぞ? なんだ、ままごとか?」
先ほどまで優しかったビッグボスが、私の頭をぐわしっと掴む。私はぴええええと耳を寝かせながら身振り手振りで訴える。
「だっ、だいじょうぶでしゅっ! えっと……ママのおきゃくさんのおじしゃんが、なんか言ってました! ポーションができるって!」
◇
翌日。
「おい!テルリオ! 出てこい!」
「ウス!」
ビッグボスが部下のスキンヘッドの厳ついお兄さん、テルリオさんを呼ぶ。
最初のコメントを投稿しよう!