お縄になりますか、養女になりますか

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するとおばあさんはなんと、私をおとりにして逃げたのだ! 「ひっひっひ! わしはただのか弱い老婆じゃからのう! そこの猫幼女ならどこに売り飛ばしても役に立つからほら、やるから、わしは逃げるぞっじゃあな!」 「ぴえーっ! 南無三!」 私はくそばばあにスラムのゴミ捨て場に捨て置かれ、ぴえぴえと泣くしかなかった。 お腹はぺこぺこだし手足はひりひりして痛いし、ビッグボスに与えられていたかわいらしい服もくそばばあに奪われて、シュミーズとかぼちゃぱんつ一枚で。 「えーん、あの奪衣婆―っ! 羅生門―っ! もう終わりだーっ!」 「いたぞ! あのばばあの連れたガキだ!」 「本当の意味でメスのガキだ! 聖猫族のガキだ!」 私に元に先にやってきたのはマフィアのほうだ。敵のマフィアにぺとーっと土下座をして私は訴えた。 治安維持騎士団に捕まってしまえば全てがおしまいだ。なぜなら私は……密造幼女、ミルシェット!!!! 「わ、わたし脱法ポーション作れましゅ。役に立ちましゅ。どうか能力を買ってくだしゃい」 しかし敵のマフィアは顔を見合わせ、絵文字かとおもうくらい綺麗に肩をすくめて見せた。
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