お縄になりますか、養女になりますか

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しかし敵のマフィアは顔を見合わせ、絵文字かとおもうくらい綺麗に肩をすくめて見せた。 「なにいってんだ嬢ちゃん。お前はこれから猫耳幼女フェチのいけないお店に売り飛ばしてやるからな」 「びえーっ!」 そうだ。私の言うことを信じてくれたビックボスが特別だったのだ。 普通なら幼女が「ポーション作れましゅ」なんて言っても信じない。普通は。 「さあ来い。警邏騎士なんかによこしてたまるか」 「猫耳幼女、しかもあの男のお気に入りだ。とことん金にかえてやるぜ」 「ぴえええ……!」 万事休す! だがその時、突風が敵のマフィアを吹っ飛ばした! 「うわー」 気絶したマフィアたちを蹴り飛ばし、砂煙の中からやってきたのは長い黒髪にスリーピースの貴族らしいノーブルなお召し物、そして眼鏡をかけたうさんくさい貴族っぽいおじ……お兄さんか微妙な年齢の男性だった。 金色の瞳を細めて、貴族男性は柔和な笑顔を私に向けた。 「一緒に逃げましょう、私が助けて差し上げますよ」 「ぴえっ」 「悩んでる暇はありませんよ、それー」 「ぴえええ」 彼は笑顔で有無を言わさず、ぽいと私をつまみ上げると馬車へと放り込む。
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