捨てられ薬師、魔術師パパとひみつのポーションカフェを開きます！～時効までの契約親子、まったり暮らし～

お縄になりますか、養女になりますか

転生知識の事は話さないとしても、本当の言葉で彼に言った方がいいだろう。
こういう手の人は、嘘を言えばすぐにばれる。同時に、ちゃんと誠実に接すれば、それなりに話ができることがあるのだ。
私は本当の事を語ることにした。

「私は娼館の前に捨てられました。ミルシェットという名前以外、何にもありません。娼婦のママたちは優しかったけれど、3歳の時に売り飛ばされそうになりました。売り飛ばされたって、ろくなことにならないって分かってます。だから、……捨てられない方法を考えて……ポーションを作れれば、捨てられずに済むって思ったんでしゅ」
「……あなたは他勢力の危険な麻薬を解毒するポーションも作っていましたね。それもビッグボスの依頼で？」
「ビッグボスが解毒ポーションも作っていたということになったら……ビッグボスが捕まっても、もしかしたら良い方向にころがるかもしれないから……でしゅ」
「……ふむ。密造ポーションは生きるために編み出した知恵。そしてあくまで自分の後ろ盾になってくれていたビッグボスのタメにやっていた、ということですね？」
「ひゃい」

こくこくと、私は頷く。