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「いまいましいS国め……! 我が国民をたぶらかしおって! 何かこう、奴らをぎゃふんと言わせる方法は、ないのか!?」
「閣下、お察しいたしますが、戦争だけは……」
「わかっておる。だが、それでも奴らをこらしめてやりたいのだ。戦争以外の方法でな。何かいい方法は……」
この時、大臣の一人が挙手をした。
だが、顔色が悪く、苦しそうな表情をしている。
「何かね? いいアイデアを思いついたのか?」
「あの、申し訳ありません。閣下」
挙手をした大臣が、腹を押さえながら言った。
「何だ?」
「トイレに行ってきます! すぐに戻りますので、しばしお待ちを!」
「しょうがない奴だな。さっさと行ってこい!」
「はい!」
苦しそうな大臣は、大慌てで会議室を飛び出す。
「はあ……」
その様子を総統はため息交じりに見ていた。
「いいアイデアがあるのかと思ったら、これか……」
失望を隠せないようだ。
「よりによって、トイレとは……。あの様子だと、今にも漏らしそうな様子だったな。神聖なる会議室が、糞で汚されなかったのは、不幸中の幸い……はっ! これだ!」
「いかがなさいましたか?」
「糞だよ! 糞!」
総統の突拍子もない上、下品な発言に、大臣達は困惑している。
「憎きS国に糞を送り付けてやるのだ! それも大量にな!」
「「「閣下!?」」」
大臣達は総統の正気を疑ったが、それを口にするものはいなかった。
「諸君! それでは早速作戦に取り掛かるぞ! まずは憎しみを込めて一発!」
この場でいきなりズボンを脱ぎだす総統。
「閣下! おやめくだされ! いくらなんでも、ここでは……」
大臣達は慌てながら総統の脱衣を止めた。
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