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『痛みを増幅させる薬を使ってやったからな。本来鈍いはずのハラワタもよーく感じるだろ?こうして握ってやると』
『ぎゅうううううううううううううう!』
『はははは、すげえ苦しそうだ、たまんねえ!……おい、クレア!』
男はそう言いながら、女性の名を呼んだ。すると、フライパンを持ったメイド姿の女性がやってくる。
彼女は、近くのレストランに勤務するエルフの女性だった。給仕が得意で見目が可愛らしいので、今回招集されたのだろう。彼女は他の拘束されている女性達と違って自由に動けるようだったが、その顔色は真っ青で、フライパンを持つ手もカタカタ震えていた。
『今から、この女のハラワタを焼いてステーキにする。生きたまま、な』
アガネはにやにやと笑いながら、おぞましいことを言った。
『お前はフライパンを炎魔法であっつあつにしておけ。いいな』
『お、お願いします、アガネ様、これ以上は……』
『なんだよクレア。お前も学習しねえなあ』
クレアは既に血まみれだった。散々非道な行いを手伝わされた後だったからだろう。震えて拒絶するクレアに、アガネはにやにや笑いながら告げる。
『なんなら、お前が代わるか?焼く立場より、焼かれる立場がお好みだってならそうしてやるぜ?それに、この中にいるお前のおかーちゃんもな、順番早めてやってもいいんだぜえ?』
『あ、あああああ……!ご、ご、ごめんなさい!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいいいいい!やります、やりますから、ああ、あああああああああ!』
理解した。
あの男は、そうやってメイドやコックの女性たちを脅して、自分の“調理”や“解剖”を手伝わせていたのだ。クレアは泣きながら炎魔法を唱えた。すると彼女が持っているフライパンの下に小さな炎の玉が浮かび上がり、ゆっくりとフライパンの温度を上げていくことになる。
クレアは嗚咽を漏らしながら、そのフライパンに油を垂らした。これで、準備完了だ。
『よおおし、行くぜえええ』
『やめ、やめてええええっ!』
ずるずるずるずるずるずる、拘束された女性の腹から腸が引きずり出されていく。その太くうねうねした管の一部が、ついにフライパンの上に置かれた。途端、じゅうううううううううう!という音とともに湯気が立ち、肉が焼ける臭いが部屋中に十万していく。
『ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』
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