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「たしかにね~、欲しいのは分かるけど、うちの部署は専属つけないことになってるんだよねー。でもさ、中條の専属なんてなった子が可哀想だよ。仕事量半端ないじゃん…。今だって、山内さんにばっかり頼んでるから、彼女、大忙しなんだって…」
「ああ、いいですねー。山内さんにお願いしたいです」
「えぇぇ!?絶対に嫌!!」
思わず…と言った様子で声をあげたのは、同期で親友の【山内 莉乃】。
しっかり者であっという間に仕事を覚えてテキパキとこなす彼女は中條君のお気に入り。
彼が何かを頼む時は、いつも決まって莉乃に持ってくる。
真面目だし、すべてにおいて完璧だし、かなり優秀。私とは出来が違う。
ま、だからって、自分の向上心のなさゆえにライバル心も嫉妬心も生まれないんですけど。
褒められた理由じゃないけどね。
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