2 翌朝の失態

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世間で話題の高級感たっぷりのレジャーや極上スイーツに目がない莉乃とは、入社初日から随分と気が合った。 一緒にいるだけで楽しいし、純粋にこの子が大好きだ。 そんな莉乃の同期どうしの会話は……、 「な〜に言っちゃってるんだか。せっかく指名してやってんのに」 「いらないよ!過労死したらどうしてくれるのよ?専属なんてやりたくないから」 「仕事なんだわ。選り好みすんなよ」 「はぁぁ?そもそも、なんで中條君に決められないといけないのよ!」 …………なかなかに手厳しい。 だけど、さすがの中條君。 この程度で、めげるはずもなく………、 「まあまあ、そう言うなって~。なぁ、山内さん、まじで俺とやらない?」 「や、だから…」 「……頼むよ。俺には山内さんしかいないんだわ」 「……っ」 「どした?…ふ〜ん、案外ちょろいな。ときめいちゃったぁ〜?」 「っ、馬鹿じゃないの??そんなわけないでしょ!?それ以上変なこと言うなら、セクハラで訴えるからね??」 「中條、見境なく口説くな。山内さん、どうせ許可おりないから相手にしなくていいよ」
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