7 駆け引き

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ドアを開けて、鍵を返す。 「ありがとう。助かった」 「……うん。じゃ、気を付けてね。ちゃんとお水飲んでから寝るのよ」 「分かってるって」 ここで、なんとなく…、ほんの少しだけ…、帰るのが名残惜しい…と思う感情が生まれたかもしれない。 まさかの事態だ…。 でも、静かな中條君はなんかかわいいし、元々、顔はどストライクだし、帰り道のちょっと甘えた感じが意外すぎて、ときめいてしまうのも必然…というか…。 いやいやいや…、必然であってたまるか! そんな気まぐれな感情を全部抑え込んで、扉の向こうに中條君を押し込むと任務完了。 …………のはずだったんだけど。
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