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色々なことを理解するよりも先に、ゆっくりと引き寄せられて、私と彼との距離が縮まっていく。
つまりそれは、見かけでは、私の方から彼に近付いたってことに間違いなくて……。
「ぶっとばしていいよ」
「――っ」
目を見張った。
息の仕方がわからなくなった。
だって、見たことがないくらい甘やかに微笑んだ彼で視界がいっぱいになったから。
繊細な壊れ物に触れるように。
ひどく大切なものに触れるように。
そっと唇を落とすから―――――…
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