8 中條side(2)

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こんなところで、意志の弱さを痛感する。 堪らず、引き寄せられるように顔を近づけ…………る途中で路線変更、頬に触れるだけのキスを落とした。 ……………あっぶね。 ここまでで、やめておこう。 寝込みを襲うほどクズじゃねーんだわ。 と言いつつ、結構ギリギリ。かなりしんどい。 勝手ながら、こうなるから寝てる間に帰っててくれよ…、と思う。 学生時代なら絶対に止まらなかった。自信ある。 昨日もよく我慢したな、俺…。成長したわ。 自分自身に謎の称賛を送り、動かしたら起きるかな…と思いながらも、佐原さんをベッドに引き上げた。 案外、簡単に上がってきた彼女は、気持ちよさそうに隣で眠り続けている。
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