8 中條side(2)

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自由気ままにやりたいから。 だから、そんな彼女相手に“駆け引き”なんて、端からできる気がしなかった。 * * 「なんでこんな馬鹿みたいに飲んだのか…、なんでここまで必死に引き留めてんのか…、なんでたかが手を握ったくらいで、こんなになってんのか…、正直、全然分かんねぇ」 * * 本気で分からなくて言ったっけ? ――――まさか。 どんな反応が欲しかった? ――――知らね。 理解して認めてしまえば…、期待している感情を向けられてしまえば…、自分が困るくせに…。 目的がないままの駆け引き。 うわべだけを装って。 気持ちのままに振る舞って。かっこつけて。 あんなのただの、苦し紛れでしかなかった―――――…。 《8章 中條side(2)》
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