132人が本棚に入れています
本棚に追加
9 クズで馬鹿で嘘つき
「おはよ♡」
「………え??」
目を開けると、視界いっぱいにイケメ……いやいやいや!!中條君の顔!??
一瞬遅れて周りを見渡せば、昨夜ぶりの彼の部屋だわ…。
混乱する頭で必死に考える。
状況を把握した途端に、昨日の記憶も蘇ってきた。
そっか…、私、あのまま寝ちゃったんだ…。
………あれ?でも…、
「なんで、ベッドに…」
「ああ、それは朝、俺が引き上げた」
「……あ、りがとう」
………そう、ですか。
あー…、でも、今はそれよりも気になることがある。
どういうわけか彼は、ベッドに肘をついて、私の髪の毛を指先でくるくる巻いて遊んでいるように見えるから……、
「何してるの…?」
「そろそろ起きねーかな?…と思って?もう昼なのよ」
「えぇ!?」
最初のコメントを投稿しよう!