9 クズで馬鹿で嘘つき

1/22
前へ
/187ページ
次へ

9 クズで馬鹿で嘘つき

「おはよ♡」 「………え??」 目を開けると、視界いっぱいにイケメ……いやいやいや!!中條君の顔!?? 一瞬遅れて周りを見渡せば、昨夜ぶりの彼の部屋だわ…。 混乱する頭で必死に考える。 状況を把握した途端に、昨日の記憶も蘇ってきた。 そっか…、私、あのまま寝ちゃったんだ…。 ………あれ?でも…、 「なんで、ベッドに…」 「ああ、それは朝、俺が引き上げた」 「……あ、りがとう」 ………そう、ですか。 あー…、でも、今はそれよりも気になることがある。 どういうわけか彼は、ベッドに肘をついて、私の髪の毛を指先でくるくる巻いて遊んでいるように見えるから……、 「何してるの…?」 「そろそろ起きねーかな?…と思って?もう昼なのよ」 「えぇ!?」
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

132人が本棚に入れています
本棚に追加