9 クズで馬鹿で嘘つき

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「なぁ、それで?」 「……ん?」 何かよく分からないのに促され、なんのこと?と振り返る…。 「その後は?」 「え、その後?」 「………」 「………?」 何を待っているんだろう? 無言で私を見つめる彼を、黙ったまま首を傾げて見つめ返せば……、 「起きたら、すぐにぶっとばしに来るのかと思ったけど、違うんだな」 なんて、言い始めるから、大事なことを思い出した。 そっか…!そうだよ!!私、この男と寝る前にキス………、 「………そうだったよね、忘れてた。おやすみのキス……」 「は…、おやすみの…?」 「したよね?…うん、した。したんだけど…」
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