1 同期の男はクズ野郎

3/7
前へ
/187ページ
次へ
いや……、違うな…。 厳密には、お腹が一杯になって眠くなって、さらに、程良くお酒が回って思考力が鈍ってきたところで、この後(・・・)を誘われて、雰囲気にのまれて頷いてしまった記憶が朧げに…………、あった…。あったわー。微かだけど覚えてる…。 【佐原 麻里(さはら まり)】 寿退社を夢見て入社。 (私を専業主婦にしてくれる高所得の旦那様を見つけるため、かなり頑張って大手企業に就職しました……なーんて、呆れた動機は誰にも言えませんが。) そろそろ素敵な男性とお付き合いして、結婚準備…といきたいところだけれど、いまだ運命の王子様は現れず。 いや、王子様なんかじゃなくていい。理想は決して高くないつもりだ。 だって、最低条件は、彼が私のことを好きで、私もその人のことが好きであること。 尚且つ、ハイスぺ高収入イケメンなら誰だっていいんだから。
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

133人が本棚に入れています
本棚に追加