1 同期の男はクズ野郎

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若干チャラさは見えても、それもモテ男の性だと思うことにしよう!……なんて、今は死んでも思わない。 会社帰りに見る度に連れている女が違う男なんて、お決まりのようにホテルに連れ込む男なんて、完全に私の軽蔑対象で、最低で最悪な男だった――――……、 …………はずなのに。 なんで、のこのこついていったかなぁ…??? あの時、たしかにグラついた。 もしかして、一時、好きだった後遺症?? だとしたら、思いのほか、脳へのダメージは大きかったのかもしれなくて。 こんな納得のいかない気持ちなんて、まるっと全部勘違いだったと片付けたいのに…。 記憶は朧げだけど、心にはくっきりとときめいた痕跡が残っている。 時が戻せるなら、昨日、出かける前に………、いや…、むしろ、あの男に出逢う前に…………、違う。いっそのこと、就活からやり直したい。 《1章 同期の男はクズ野郎》
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