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「味噌そばお待ちー!」「Aテーブルでラーメン、チャーハン餃子ビールの注文が入りました」
カンカンとお玉を叩く音がなり、注文の品が出来あがった。
そしてみな満足げに店をあとにする。
そんな表情をみてるとここでアルバイトしてよかったなーっとほっこりする。
「おまえ、いっつも賄いに味噌そばしか頼まないな?」
店長は仕事が一段落して店の裏側でニンニクを剥いてる僕にタバコを吸いながら聴いた。
「だって、あれ最高に上手いっすよ!他の食べるのがもったいないぐらい」
店長は顔をしかめた。
「じゃあうちは味噌そばしか美味しいのがないみたいじゃないか」
「うーん、そうかも」
店長は苦笑いとしかめっ面で厨房に戻っていった。
僕もあとからひどいこといったなと思ったけど、とはいえ、これは正直な感想だった。
僕が推す味噌そばとその他の品はレベルが違った。
他のがまずいわけではなく、味噌そばが飛び抜けて美味いのだからしかたがない。
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