或る蝸牛の災難

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その子の家らしき場所に着いたらしく、 蝸牛無限地獄は元帽子の籠から 透明な容れ物に変わったが 居心地の悪さは変わらぬ。 しかも、黄緑色の蓋をされたので、 ゆっくりでも逃げる、という一縷の望みも絶たれしまった。 あぁ、万事休す。 某もこれまでか。 欧米ではエスカルゴ、と称して我々を食す文化もあると聞く。 ひょっとして…。 某に痛覚がないことを幸いと思うしかない。 遠くから、女性の叫び声と怒る声が響き渡っていた。 しばらくして、また声がする。 うわぁ!なんじゃコレ?! ここまでいると流石に気持ち悪いわっ😨💦 失敬な。 某どもも好きで此処にいるわけではないというのに。
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