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悪童の涙
俺たちは、自転車に乗って、学校に帰る。
もちろん、ナナミちゃんも一緒だ。
レインコート持てるだけ持ってきて、子供用のも持ち帰る。
学校に戻る途中、爆発音がした。
そして、冥福を祈る。
「みんな、おかえりなさい〜!!よく、生き延びてくれたわね!あら?その娘は?」
「………生存者です」
俺たちのリアクションに、先生は、理解してくれた。
「………ゆっくり休んでね?」
俺たちは、そうした。
キョウマは、作業している。
そして、普段見せない、泣き顔をしながら声に出す。
「ごめんなさい。如月ミオさん。僕は、無力だ………ごめんなさい。クソ!クソ!!約束します。必ず生き残る。ナナミちゃんを必ず本国に届けます。天国で見守ってください」
そして、また、ピンクの雨が降る。
雨が上がる。
キョウマの心のようだ。
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