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化け物の巣窟
俺たちは、ワーム達から、逃げて、町まで、向かう。
自転車を使うことにした。
鍵がかかっていたが、キョウマが、破壊する。
4人で1台ずつ乗り、町に向かって移動する。
「さぁ!!冒険の始まりだ!!!楽しみだよ!!!」
ナオが、怒鳴る。
「人が死んでいるのに、なにが楽しいの!?私、キョウマ君が分からないよ!?」
ミサトさんも同じらしい。
静かに怒る。
「……私の家族も死んでると思うと、笑ってるキョウマ君が憎いよ?」
俺は言う。
「ごめん。キョウマは、こんな奴なんだよ。悪気ないんだ。許してほしい」
シャーと、音をたてながら町まで向かう。
まず、シャッター通りだ。
「……ワームがいないな?この時間なら、店を開けるのだが。一匹もいないぞ?」
キョウマがつぶやく。
「キョウマ。自転車降りるか?」
俺は聞く。
「そうだね。降りて、業務スーパー行こう。このシャッター通りで、唯一の数少ない、スーパーだ。使えるモノは回収したい」
マルゾン
このシャッター通りの、なんでも揃っているスーパーだ。
「行くか」
俺がつぶやくと、キョウマが言う。
「待て。タキヤ。試したいことがある。ちょっと待て」
キョウマはゴーグルを付ける。
ネイルガンを装備し、キョウマが中に入る。
数分後、出てきた。
「………おかしい。一匹もいないぞ?なぜだ?」
ナオが言う。
「いないなら大丈夫でしょう?」
ミサトさんも頷く。
「……ここまで、来るのに、ワームに遭遇したのは、変わり果てた学校の先生と生徒とだけだ。なんか、あるな」
俺は、ぶつぶつ言うキョウマを、ほっとき、スーパーに入る。
ナオとミサトさんもついて来る。
「僕が見張るから、レインコート探せ。僕は、必要なモノは、回収したからね?あと、考える時間くれ。なぜ、ワーム達がいないか、考えたい」
俺は頷く。
「分かった」
3人で、探す。
店内は、明るい。
まだ、電気は生きてる。
中は、ゴチャゴチャしているが、お目当てのレインコートを見つけた。
「見つけたね。人数分あるかな?」
ナオがつぶやく。
ミサトさんが、大切に数える。
「えっと、ひい、ふぅ、みー………。うん!!あったよ!!!!」
「よし、逃げんぞ」
外に出る。すると、見張りしていたキョウマがいない。
「………逃げたのかな?キョウマ君」
ミサトさんがつぶやく。
「いや、キョウマは、俺を置いて逃げないよ?どこに行ったんだ?」
ナオが言う。
「キョウマ君って、団体行動苦手でしょう?」
すると、天井から、なにか、落ちてきた。
「「「うわ!!」」」
火炎放射器を、構える。
「馬鹿!!撃つな!!!!僕だよ!!!!」
俺たちは、安堵した。
「どこに行ったのか、心配したんだぞ?悪ふざけやめろ」
キョウマが、言う。
「ただ、上にいた訳じゃあないよ?この辺りのワーム達を見つけた」
「「「え?」」」
3人でハモる。
「恐らく生存者だよ。望遠鏡で見たが、おかしな事が起きているぞ」
ナオが言う。
「おかしな事って?」
キョウマは答えた。
「一匹のワームがワームの群れを殺している。どうする?ほっとくか?僕は、行きたい。なぜ、同族を殺しているのか、知りたい」
ナオとミサトさんが言う。
「「助けないと!!」」
「多数決で決まりだな」
俺たちは、道案内するキョウマの後ろについて行く。
それが、悲しいことになるなんて、思わなかった。
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