偉大な母親

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偉大な母親

「ハァハァ!!こ、ここだ!!あのワーム、まだ、いるぞ!!!」 「キョウマ君の説明なら、言葉分かるかな?」 「試しに話し合いをしよう!!」 母親?かな? そのワームは、荒い息遣い。そして、両目が赤黒い。触手を、ビュンビュン振り回している。 「こ、こんにちは!!言葉、分かりますか??」 ナオが、聞いた。 「あ………あなた、達は?あ、の、化け物達?の仲間?」 ミサトさんが言う。 「ち、違います!!!!あの化け物達じゃあないです!!!!助けに来ました!!!!」 ワームが、答えた。 「ほ………本当?人間?」 俺は、はっきりと答えた。 「人間です!!!!どうか落ち着いてください!!!!2階の子供、あなたのお子さんですか?」 ワームが、触手を収める。 「よ、かった。化け物、なら、倒すわ………ウグッ!!」 ワームが倒れる。 ナオが、近づこうとする。 「近づくな!!!!感染するぞ!!!!!」 息遣いが荒い状態で何処から来たのか、キョウマが現れた。 「はぁはぁはぁはぁ!!!!ぜー!ぜー!ぜー!!このワームは、僕が診るから、2階の子供を助けに行け!!!!早くしろ!!!!!」 俺たちは、家に、入る。 そして、2階に上がる。 「この部屋だな」 俺が言うと、ナオが、ドアノブを握る。 ガチャガチャ!! 「駄目だわ!!鍵かかっているわ!!ねぇ、あなた!!その部屋にいるあなたよ!!お願い!!ドアを開けて!!助けに来たの!!!!」 ナオが怒鳴る。 だが、開かない。 ミサトさんが代わる。 「…ねぇ?外で、化け物と戦っていたの、お母さんだよね?私達、お母さんのお友達なんだよ。遅くなったけど、助けに来たの。お母さん、具合悪いから、あなたが出てきてくれたら、きっと、良くなるよ?お願い。出てきて?」 ガチャリ。 ドアが開く。 女の子だ。白髪のロングヘアーの女の子。熊のぬいぐるみを抱いている。 「………ママのお友達?」 ミサトさんが、女の子を抱きしめる。 「……そうだよ?頑張ったね?怖くない。怖くない」 下から、キョウマの怒鳴り声がする。 「母親は、今、安定している!!感染者だが、理性がある!会話出来るぞ!!」 女の子が言う。 「ママ!!!!ママ!!!!!!」 4人で下に降りる。 防護服を着た、キョウマが、母親を診ている。 「お母さん?お名前は?」 キョウマは、母親に聞く。 「わ、たしは、如月。如月ミオ。そ、そして、こ、の娘は、ナナミ。ありがとう。えっと、キョウマ君?だっけ?幾らか、気分、い、い、わ。ほら、ナ、ナナミ。この、お兄ちゃん達は、あの化け物、じゃ、ないわ」 ナナミちゃんは、ペコリと頭を下げる。 「お母さん、いや、如月ミオさん。あなたは、感染者です。どこまで、記憶ありますか?」 キョウマが聞く。 「た……しか、き、のう、変な雨を浴びて、そしたら、わ、たしが殺した、あの化け物になった、わ。けど、娘を、助けたい、と、思ったら、ある程度、う、うん。動けた!!」 キョウマは更に聞く。 「僕たちを、ちゃんと見えてますか?普段と、何か変わってることがあれば、教えてください。それが、ナナミちゃんを救うヒントになります」 如月ミオさんは、キョウマが、取り出してきた、水のペットボトルを飲む。 「そ、ういえば。耳が凄く聞こえる………。あと、匂いも、な、んなのか、分かる。あなた達は、赤く、見えるわね」 キョウマは、メモをとる。 なるほど~と答えた。 「ママ?大丈夫?」 ナナミちゃんは、ママを心配している。 俺は、キョウマを見る。 助かるのか?と。 キョウマは、理解してくれた。 だが、頭を横に振る。 「キョウマ君。如月ミオさんを助けたいよ!!ねぇ!!何か答えあるんでしょ?!教えてよ!?ねぇたら!!!!」 キョウマは、防護服だが、残酷な答えを言う。 「…………如月ミオさんは、恐らく、遅効性だ。病原菌が、ゆっくりと進行していると思われる。今、薬局から盗んできた、鎮痛剤を飲ませたが、恐らく、数分しか、自我を保てない………。そして、化け物、ワームとなるな」 如月ミオさんは、キョウマを見ながら、お願いしてきた。
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