あの空気感

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あの空気感

しかし直後唐突なる説教が始まった。 「みなさん、会社の方が来てくれましたが、お礼は言いましたか?」 ・・・ 「せっかく来たくださった方お礼を言うこともなく、そそくさと席に戻るとは いったいどういうこと?ね。」 面白がってニヤついている人 真面目に話を聞いている人 知らんぷりする人 そもそも聞かない人 きちんとリアクションする人 態度と心がバラバラな人 いろいろいた。 「発表を良いと言ってもらえたのに、礼儀面でしっかりとしていなくて 非常に残念です。どうして「ありがとうございました。」の一言も 添えないまま席に戻っていくんですか?」 教室には重すぎる空気が漂う。この空気感はどこか似ていた。 奈津菜 「あっ・・・ (メンバーたちにやることやってないことを注意した時と同じだ)」 そう、この時思い出した。これだったのだ。まさに今。 そしてその時感じた苦痛を今も先生は感じ続けているのだ。 なんてことだろうか。教師とは実に必要で実に大変かをわからせてくれる そんな存在であるのだ。 チャイムが鳴ってこの説教は強制終了したが、あまりに空気が重すぎて 一分ぐらい誰も動かなかった。
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