謎の男子

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そして席に座った。 前に目を向けると、そこには金髪できりっとした女性が立っていた。 「おはよう、みんな。私がこのクラスを担当  する。チーフと呼んでくれ」 この人がチーフか。 あの身のこなし…体術が長けているな。 端的にいうと、すごい人だ。 体術は、もともと個人が持っている力と努力した力の両方を必要とし、それが発揮されるもの。 つまりもともとの力もしくは努力した力が多いということ。 そして、体術に長けている人はと少ない。 どちらにせよ、体術に長けている人というのは特別視されることが多い。 「それでは、パートナー組みに移る。呼ばれ  たやつは前に来なさい」 私のペアはもう決まっている。 ()()雲霄だ。 「なお、自分の本名、本当の名前は言っては  いけない。わかったか?」 そんなの知ってますよ。 「ではパートナー発表を開始する。まず1  班。神代と……」 続々と名前が呼ばれて行く。 「4班、白夜と雲霄。そして伊都と小桜」 やっぱりな。 「あなたが雲霄か」 「えっ?あぁそうだ。ってことはお前が白夜  か」 「うん」 「よろしくな」 「よろしく」 そんな他愛もない会話からパートナーとなった。 「あっ白夜ちゃん!」 「小桜か。」 「うん!一緒の組になれてよかったね」「そっちは誰」 「伊都だ。よろしく」 「よろしく」 何をそんなにジロジロみているんだ? このおとk…伊都は。 「そういえば、みんなは武器何もらった  の?」 そう小桜が話を振った。 「私は刀」 「えぇっ?!災難だったね、扱いづらい  し……」 「私は使いやすい」 「そうなの?!やっぱすごいね。えと、雲霄  は?」 少し躊躇った後、雲霄は言った。 「俺はナイフだ。使い勝手いいからよかっ  た」 私は少し驚いた。 編入してきたのに、スパイについての情報を知ってる。 なんで知ってるんだろう。 私に聞く勇気はない。 「いいなぁ。私は銃。私にとっては使い勝手  いいからほんとよかったよ」 「俺はライフル」 「「ライフル?!」」 2人の声、小桜と雲霄の声がハモった。 私は元々話す気ないし、自分の席に戻っていた。 「うん、ライフル。俺小桜と同じで銃が得意  なんだ。でもまさかライフルになると  は…」 「ドンマイ」 「喋っているところ悪いが、時間が終わる。  ということで、あとは休み時間に話してく  れ」 いいところでチーフからの話が入った。 結局、雲霄のことは少ししかわからなかった。
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