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 もう我慢できなかった。ムスタファは性急に服を脱ぎながらタージに跨った。タージの長衣の釦を丁寧に外していく。現れた健康的な肌に動悸が治まらない。肩を撫でながら服を脱がしていく。ムスタファのじれったい動きに、タージは早く早く、と目で訴えた。すっかり欲情したその顔にそそられる。唇でも頬でもない際どいところに軽いキスをして、首、鎖骨、胸と痕をつけていく。 「ん、ぁ……」  胸の先端を柔らかく吸うとタージは腰を跳ねさせた。あっ、と上げた嬌声が恥ずかしかったのか、口を手で覆う。ムスタファはその手をゆっくり外した。 「声、全部聞きたい」 「……俺は人一倍敏感なんだ……抑えないとやばいんだよ」 「それって、つまりさ……」  気持ち良すぎるってこと?   ムスタファが耳元でそう訊ねると、タージは途端に全身を赤くした。ムスタファは遠慮も我慢もなく、タージの首筋に噛みついた。衣服を全部剥ぎ取り、胸も脇も、腹も腰も、全身に舌を這わせて時折吸って痕を残していく。その度にタージはびくびくと体を震わせた。 「あ……っ、むすた、ふぁ……」  内腿を抑えつけて両脚を広げると、タージのそれはもう濡れ光って待ち侘びていた。今まで体の細部までちゃんと見たことがなかった。ムスタファはタージの屹立に優しく触れ、観察するように擦ったり撫でたりした。 「ちょ、あっ……なんか、じれったい……見るなって」 「ちゃんと全部見たいから……」
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