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 鈴口を擦るとまた潤った。しばらく指の腹でそこで撫で回し、そして今度は口に含んだ。根元から上に向かって吸い上げると、タージは体をのけ反らせる。 「んぁあ……っ、あっ、あ、ん、それだめ、すぐいく……っ」  いちいち敏感に反応するのが可愛くて、ムスタファはつい意地悪い気持ちになる。射精を促しながらも直前で止めたりとわざと加減した。 「や、も、ばか、いかせろ……っ」  そう言われて今度はぎゅう、と唇を窄ませて二、三度強く吸った。 「あっ……あ―――……っ」  タージはあっさりムスタファの口内で果てた。いかせろ、と言ったのは自分なのに、恨めしい眼で睨まれる。 「気持ちいいか?」 「……気持ちいいけど、もっとよくして。……お前ので」  ムスタファはタージの欲望を感じ取って生唾を飲んだ。もっとくっつきたい、もっと深くまで繋がりたいという欲求と興奮。そしてムスタファ自身、入りたくて仕方なかった。  ムスタファはタージに被さり、優しく体に口付けながら、タージの後孔を擦った。少し緊張しているらしい。ムスタファはタージの緊張を解すため、深いキスをした。舌を絡めながら訊ねる。 「……抱きたい……」 「ん、は、あ……はやく……」  言われてムスタファは自身をタージに宛がった。丁寧に解しながら、ゆっくり、ゆっくり押し進めていく。タージは苦しそうに声を上げ、ムスタファのほうが怖がっていると両脚を腰に巻き付けて「早く来い」とねだった。本当に男らしくて、格好よくて、可愛い。 「あぁう……っ、はあっ、はあ……」 「これは、まずい……」 「な、なにがだよ」 「気持ちよくて、もたない……」
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