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あたし
天美 空
(あまみそら)
「な、に…は、はなしてぇ…
ぐ、ぐるじぃ…っ」
なんとか、声を振り絞る…っ
そしたら…ゆっくりと
離して、地面に下ろしてくれた。
ルリアシ様
「ぁ…はぉ…しゅぴぃ…///」
あたしは、後退りしていた…
あたし
天美 空
(あまみそら)
「ひぃ…!」
ルリアシ様が、近づく…
ルリアシ様
「ま…ッ!」
腕を伸ばしてきたから
急いで、自分ちの裏庭に走ったんだけど
ものすごい、スピードで追いかけてくる!
あたし
天美 空
(あまみそら)
「ぎゃああ!来ないでぇ!」
ふと、カサカサとした足音が止んで
振り向くと…ルリアシ様は、もういなくなっていた。
遠目に見える水辺の深い所に
青い影が、ぬるぬる入っていくのが見えて
あたしは、ひと安心する…
ああ…びっくりした
ルリアシ様って、オオムカデだったんだ…
足を奪って水辺に引き込むって
噂があったから、身構えちゃったけど。
すごい力で抱き締められただけだったなあ…
いつの間にか夕暮れで裏庭の窓から
家の中に入り鍵をかけて、カーテンを閉める。
来ないで!って叫んだ時
チラッと見えた、ルリアシ様の顔…
なんだか、寂しそうだった気がする。
めちゃくちゃ、しゅぴしゅぴ
言われたけど…どういう意味だったんだろ?
まあ、いいや…あたしは、お風呂に入り
パジャマに着替えて、今日はもう、寝ることにした…
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