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1兄。
陽気で明るくて私に踊り方を教えてくれました。
大人になって私が初めて使ったHNは彼の名を継ぎました。
ジン。それが1兄の名前。私の名前。
ある日彼のマンションに様子を見に行きました。
何日も見かけなかったから風邪でもひいて寝込んでるのかもと。
彼の枕は血で汚れていました。
テーブルの上には注射器やスプーンが。
それを見た時、私は我を忘れました。
「なんでや!ジン兄ちゃん!なんでや!」
喚きながら無抵抗の1兄を殴り続け、右手の拳は切れ血を流し、一緒に行ってた仲間に羽交い締めにされ引き離されるまで、、
1兄はニヤニヤ笑いながら「ごめん、ごめんな」と繰り返していました。
どんな泣き顔より痛かった。
そして私の前から消えました。
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