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ただ、上司としては至極当然のことを言っているにすぎない。仕事に対してストイックで、部下のマネジメントにも気づかっているからこその、厳しさだと理解している。
だから羽柴も、必死に食らいついていこうとしているのだ。いつまでも泣き言など言っていられるものか。
「羽柴くんかわいそー。犬飼主任ってば、なにもあんなふうに言わなくてもいいのに。なんでいつもイライラしてるんだろう?」
「さあ? でも、Domって噂だし――欲求不満とかじゃ?」
プリントアウトした書類を取るため、再び席を立ったところで、一般職の女性社員らの会話が耳に入ってきた。羽柴は書類をまとめながらも、つい耳を傾けてしまう。
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