8話~ノエルと異能~

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8話~ノエルと異能~

父さんとの約束をすっぽかし、師匠と任務に行って帰ってきたのは夜中の1時だった。ギリギリ日帰りではなかった… 家に鍵を開けて入ると、 「桐流。こんな夜遅くまでどこ行ってたんだ?」 なぜか父さんが起きて待っていた 「……」 これは無言しかなかった。リビングの照明が一つついているだけの薄暗い部屋、しんとした空気が漂う。 「…尊くんから、電話があってな、今日はゲームの打ち上げで二人で食べてたら、桐流が腹を壊したから、帰宅が夜遅くなる。と言っていた。帰らないなら、お前が直接連絡しろ」 … 「はい。」 父さんは夜遅くまで出かけていたことは怒らなかった。 ただ、連絡を入れなかったことに怒った。 「桐流。今日美代に会わなかった分、今度会ってもらうからな。あと、1か月小遣い無しな」 「…そんなっ…」 わかってたけどやっぱりきつい… 「わかっていてすっぽかしただろ、罰だ」 「…はぁい…じゃあ父さんおやすみ」 明日も学校があるので、寝ることにした 「ひょ……」 朝起きたら、筋肉痛だった、なんで… そのままのそのそ学校へ行く準備をして、いつもの坂を上っていた。 「きりゅ~!」 「…」 「あれ?どーした?今日はいつもに増して元気ないね~」 「……お前が元気すぎる…」 「さては、昨日フラれたな?」 「いや…そういうわけじゃなくて…」 「じゃあ?」 さすがに暗殺してて筋肉痛になりましたなんて言えないしな… 「…秘密」 「やっぱり!フラれたのか!?」 「…今日は尊相手でも言わないよ」 「…桐流のケチ…」 「ケチじゃないし。ほらほら、遅刻するよ」 ちょっと教えられない話なだけだよ… 休み時間 「なぁなぁ桐流、昨日何時に帰ったんだ?」 「やっぱり気になる?」 「あぁ」 「夜中の1時!」 ピースサイン付きで言った 「桐流の父さん怒らなかったか?」 「…連絡しなかったことに怒られた」 「帰ってくるのが遅かったことは?」 「ん~何も」 さすがにね~ 「…マジか…」 「その代わり、今度その再婚相手に会いに行かないといけないのと、1か月小遣い無し…」 「うわぁ…」 「でしょ~。あっ尊もうチャイムなるよ~」 「あっ次担任の数学じゃん…めんどくさ~」 「あ~~でも俺数学さぼってもテスト100点だもん」 「はいはい。数学出来る人はいいですね~」 ふへぇ キーンコーンカーンコーン 「じゃあ、放課後」 「ん~」 放課後 「尊」 「わっ、学校で桐流から話しかけてくんの珍しい?」 「それは、尊が覚えてないだけなのでは?」 「そういうことか」 ちょろかった 「で、本題なんだけど…」 「どーした?」 「明日さ、再婚相手の人に会いに行かないといけないんだけど、一緒に来てくれない?」 「…桐流がいいなら…?」 「よしっ決定!!じゃあまた明日~」 「今日は!?」 「用事あるから無理!」 今日も師匠に会いに行くんだ。ノエルの情報を聞くために!! 「師匠!!!」 「…ぉ…桐流くん…」 「…どーしたんですか?」 「いや…ちょっと昨日…あぁ…それより、ノエルの情報だね」 「…無理そうなら、出直しますよ…?」 「いや、いいや。ノエルについて教えるよ。ノエルはね、僕と同じ師匠で育った、弟子。僕が一番弟子でノエルが二番弟子。 2人とも、異能を持っていてね、僕が、証拠を消して捏造する異能。ノエルが、人を苦しませて殺して残酷死させる異能。 向いてなかったんだよ、ノエルの異能はそしてノエルは我を忘れて、…人を苦しませる殺し屋になった」 …ちょっとひっかがるところが… 「…異能って何ですか?」 「………………」 説明し忘れた…という顔をして 「そうだった…説明してなかった…桐流くん知りたい?」 「はい。もちろん」 「…この世の中にはね、異能力者という異能を持った人たちがいるんだ。その人たちは、隠したり、おおっぴらに使ったり、人によって違うんだよ。 そして…その人たちは、自分の異能が生かせる職場につく。治癒系の異能だったら、治癒師か医者らへん。攻撃系、隠滅系、防御系は暗殺者。あきらめたやつが殺し。 っていう感じで、似たような異能はあっても、同じ異能は世界に存在しないんだ」 …異能って結構…大変なものなんだな… 「そして、桐流くんにも異能がある。」 えっ 「本当ですか!?」 「そう。でも、新しい異能力過ぎて詳細がわからない。僕でも、異能トップの機関でも」 「…えっ…」 「だからね~桐流くんは実戦も受けたし一人前…とまではいわないけど半人前じゃないし、4分の3人前ってところかな。だから桐流くんはもう、ランク異能使いの暗殺者だよ」 「……」 「だから実戦これからバンバン出てもらうよ!…もちろん報酬はあるからね」 「…本当ですか…!」 「そうだよ~お金の時もあれば情報の時もあるよ~」 情報…!! 「わかりました!」 「じゃあまた明日~」 …あっ 「…師匠明日は少し用事が…」 「おっじゃあまた明後日~」 「また明後日。」 明日は波乱の日になる
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