プロローグ

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プロローグ

今日は大事な日だった。幼馴染の誕生日だった。幼馴染の昼弥ちゆ(ひるやちゆ)が 俺に好意を寄せているのは知っていた。でも彼女は有名企業の社長令嬢だった。 僕はただ家が隣の、変哲のない子供だった。 彼女に誕生日プレゼント何がいい?と聞いたら彼女は照れながら 「1日でいいから桐流くんの彼女になりたい」 俺は快く了承した 後で、ものすごく後悔すると知らずに。俺が先にこのことを知っていたら、絶対に断ったのに 当日、ものすごく楽しかった。俺も楽しかったし、何よりちゆが楽しそうだったのが良かった それも夕方まで。 夕方になって俺が少し用を足しに行った隙に 彼女は、物置に連れ去られて、殺されていた。 そこには『殺し屋』と名乗る、黒い服に身をまとった男が立っていた 俺は心の底から響くような声で… 「…おいっ!お前ら!ちゆを殺したのはっ!お前らかっ!」 …俺はもう、ちゆのことが好きだった。 …殺し屋なんて勝てっこないことだってわかってた。 だけど体が勝手に動いた。なんでかはわからないけど…気づいたら言っていた そして、殺し屋は薄い笑みを浮かべ 「そうだが?なにか?」 と軽い返事が返ってきた 許せなかった。そんな軽い気持ちでちゆを殺すなんて許せなかった だから俺も言っていた 「……そんな軽い生返事で命一つ奪えるなら、…殺される覚悟だってあるよなぁ!!」 そして体が動いた 手を抜いていたのに運動に関しては天才といわれていた俺が本気で向かった 「面白い少年だ君、名前は…?」 殺し屋が問いかけてきた 「…天方!天方桐流!お前を殺す!子供の名前!!」 「…私はノエルだ。さて私のこと殺せるかな?」 「俺は殺す!!絶対に!!」 ただ走って跳んで蹴りを入れて殴るだけ 勝ち目、勝算なんてなかった 殺し屋ノエルは楽しむように笑ってる 「さぁ。お遊びの時間は終わりだ。また今度再戦を私は望む。強くなってからまたおいで。桐流くん」 「……まってろ!!ノエル!!」 俺は、傷心しきっていた。 そこに 一人の人が現れた 「少年よ。そなたは復讐を望むか?」 その問いかけに俺は 「……はい」 と答えた 「そうか。そなた、我の仲間にならないか?」 「…なんの…?」 「暗殺者の仲間だ。悪い殺し屋などを殺す、正義の暗殺者。仲間になればあの男にもまた会えるだろう」 …ノエルとの再戦…ちゆの仇… 「…仲間になる。俺…ちゆ…大切なヒトのためなら、悪でも正義にもなんでもなる!!」 「そうか。なら今日はもう眠るとよい。あとは我がどうにかしとく。少年。そなたには、また迎えに行く」 「そ…うで…すか」 眠くなる。眠くなる もう無理 最後に暗殺者が 「少年には異能の才能がある…でも開花するのはまだ先だろう…」 そして少年が暗殺者になることを決意して 大切な人を守るためには力が必要で 大切な人は、いついなくなるかわからないから、毎日毎日愛さなければならない と、誓い、気づいた日だった
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