11話~アイスの約束~

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11話~アイスの約束~

次の日、尊に指定されいつもより30分早く学校に行くことになった。 そして俺は、見事に寝坊した。 「尊…遅れてごめん…」 「寝坊だな。夜遅くまで何やってた」 「父さんが結婚したじゃん。家はさ今のままなんだけど、物置にしてた部屋に俺の部屋移動させたり…まぁ広くなったからいいんだけど…」 「…桐流…お前んちなんで部屋を物置にしてるんだ?そして、何部屋物置があるんだ?」 「…物置が2部屋、空き部屋が1部屋…なんか変?」 「いや…お前んちでかいもんな」 「……そこまで広くないよ」 普通の一軒家だし… 「嘘つけ。あっ、今度お前んちに遊びに行っていいか?広いかどうか確かめられるし」 「…!いいね!俺がいるときに来てよ」 「おっけー……で、桐流本題に戻るぞ。なんであの女を家族と認めた?」 「…それは、最初に会った時と雰囲気が全然違かったし、家族なら…しっかり話してできるかなって…まだ義母さんとは呼べないけど…」 義母さんって呼んだら、本当の母さんがいなかったことになりそうだし… 「…そうか…桐流はそう思ったんだな~まぁ俺は相性最悪だったけど、そういや桐流、義理の妹に身長負けたんだって?」 「うっ」 「桐流が148センチで俺が170センチ、義理の妹は?」 「……聞いてないけど160少しないくらいだった」 「10センチも差あるじゃん…ふへっ」 ふへって今笑ったな!?馬鹿にしたな!? 「…笑うな馬鹿無神経尊」 「馬鹿と無神経はひどくない?」 「本当のことだし。俺を馬鹿にした罰だ」 「馬鹿にしてないもん~~~」 あっ、絶対に嘘だ。 「してんだろ、馬鹿阿保屑尊」 「……桐流こそ馬鹿にしてるだろ」 「してません~」 本当はしてるけど……これは尊が悪い。 「ちっ」 「でさ~尊、今何時?」 「ん~?えっと7時45分」 「あと15分もあるの?じゃあ寝る。尊2分前に起こして~」 「はいはい」 俺はほんの少しの時間、お母さんの夢を見た 「…りゅう……桐流!さぼるのか?馬鹿野郎」 「……尊?」 「もう1分前だぞ馬鹿!」 そして頭をペチンとたたかれた。 「いったっ!何!?暴力だ!!!」 「ちげーよ、授業をさぼろうとしている親友を起こそうとしただけです~」 っち、こういうときだけ…!! キーンコーンカーンコーン チャイムが鳴った。 担任が入ってきた。 「おーい尊くんチャイムなったよ、席について~」 「っちぇ」 尊は舌打ちしてから自分の席へ戻った。 放課後 「桐流!やっぱ俺あのせんせー嫌いだわ。無理。名前くんづけとか無理。死ね」 「まぁまぁ。死ねなんかいわないの」 「優等生ぶって」 違うよ!!!???いやいや、俺優等生じゃないし??バイト…というか働いてる?し…? 「…それはないと思う…な?」 「…へぇ…じゃあ桐流、今日は俺とオールでゲームしようか」 あ~今日は師匠のところ行きたいしな~ 「あ~今度でいい?……今日はちょっと…」 そういうと思った、という顔で見てきた尊は 「オッケー。アイス1つで許してやるよっ」 といった 「ありがと!!尊~」 そういうと尊は少し、悲しそうな顔をした。 これが、最後の楽しい思い出になるなんて、思うことはなかった。なのに……
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