シッポの先まで

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「なんか最近調みたいじゃん」 「含みのある言い方だな…」 「いや、別にそうでもないけど(笑)」 「…って、笑ってるやん!」 「この間ランキング上位に入ったって、浮かれてたのに?」 「別にいいだろ、実際上位だったんだし」 「二十何位とかだっけ?」 「23位!」 「23人中の?」 「それは最下位って言わない?」 妻はだいたいこんな感じだ。ものすごく応援してくれるわけでもないが、かといって全面的に否定するでもない。要はわたしの書くものに、そこまで興味を示さない、ということのようだ。 「で、今度は何を書いてるの?」 「ん~、一応【届けたい●〇】ってお題」 「Am〇zonならよくたのむけど」 「いや、ネットショッピングじゃなくて」 「楽〇ってこと?」 「注文した荷物から離れて!  そこは気持ちとか、感情的なことじゃないかな?」 「ありきたりw」 「そういうことを言うな」 どんな作品でも、考えて創り出しているわたしからすれば、それは無いわー。 やはり、応援はされていないんだな…なんてことを考えていると、 「ハイ、じゃーコレ!」 「ん?…えっ?!もがっ!!」 振り返ったと同時に、口に何か押し込まれている。熱ッツ!いや、冷たい! 口からはみ出したその物体は、ひんやりしたモナカのようだった。 「コレでも食べながら書いたら?」 「あなたに焼き(アイス)ってネ(笑)」 「ギャグじゃねーか…」 結果的に、妻の素直じゃない応援を、作品に採用することにしたのだった。
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