4人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんか最近調子いいみたいじゃん」
「含みのある言い方だな…」
「いや、別にそうでもないけど(笑)」
「…って、笑ってるやん!」
「この間ランキング上位に入ったって、浮かれてたのに?」
「別にいいだろ、実際上位だったんだし」
「二十何位とかだっけ?」
「23位!」
「23人中の?」
「それは最下位って言わない?」
妻はだいたいこんな感じだ。ものすごく応援してくれるわけでもないが、かといって全面的に否定するでもない。要はわたしの書くものに、そこまで興味を示さない、ということのようだ。
「で、今度は何を書いてるの?」
「ん~、一応【届けたい●〇】ってお題」
「Am〇zonならよくたのむけど」
「いや、ネットショッピングじゃなくて」
「楽〇ってこと?」
「注文した荷物から離れて!
そこは気持ちとか、感情的なことじゃないかな?」
「ありきたりw」
「そういうことを言うな」
どんな作品でも、考えて創り出しているわたしからすれば、それは無いわー。
やはり、応援はされていないんだな…なんてことを考えていると、
「ハイ、じゃーコレ!」
「ん?…えっ?!もがっ!!」
振り返ったと同時に、口に何か押し込まれている。熱ッツ!いや、冷たい!
口からはみ出したその物体は、ひんやりしたモナカのようだった。
「コレでも食べながら書いたら?」
「あなたに届けたい焼き(アイス)ってネ(笑)」
「ギャグじゃねーか…」
結果的に、妻の素直じゃない応援を、作品に採用することにしたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!