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A・B 掛け合い
(状況: 前ページの続き。夏の夕方、公園にて)
(A=生徒、B=先生)
(SE: セミの音BGM)
【生徒A】「えーーー めんどくさぁ…… 。(心底めんどくさそう。独り言)
ってかこっちが泣かしたみたいだからやめてくださいよ……。
ほら先生眼鏡落ちてますよ。はい」
【先生B】「…ん゛」 (鼻声)
【生徒A】「うわ、顔ドロドロ。ばっちいなぁ。
ティッシュ持ってないんですか? ハンカチは?」
【先生B】「持ってだ(な)い。貸して」(鼻声。甘えてる)
【生徒A】「えぇー……。貸すのはいいですけど、今日ずっとこれで汗拭いてきたから臭いし湿ってますよ?」
【先生B】「いい」(鼻声)
【生徒A】「もー……」(呆れて渡す)
【先生B】「ぶもーーーーー!!」(思いっきり鼻をかむ)
【生徒A】「あ゛ーーー 何鼻かんでんですか!!きったなーーーー(い)!!
もうそれ返さなくていいです、先生が捨てといてください!
借りもんのハンカチで鼻かみます普通? 信っじらんない!」
【先生B】「う゛ぅ゛ ごべんだざい」
【生徒A】「う。ちょっと、謝んないでくださいよ、本当に私が泣かしてるみたいじゃないですか」
【先生B】「う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛」(泣くのを我慢しようとして余計に涙声)
【生徒A】「…はぁー……。 (先生を見ながらため息)
夏休み前に先生言ってませんでした?
いっぱい失敗して成長しろーとかなんとか。
今成長の大チャンスじゃないですか、よかったですね!」(わざと明るく)
【先生B】「んなわけねーだろぉぉ……。(弱々しく)
努力したのに結果が出ないのなんて辛いに決まってる…っ!
失敗は怖いし恥ずかしいし…… っ辛いぃ~~。(情けなく)
いっぱい頑張ったのにぃぃいい ひーーん」(また泣く)
【生徒A】「あぁああああーーー わかったから! わかったからもう泣くのやめましょう? ね?(焦りながら)
先生はいっぱい頑張りました! えらい! ね、ほら先生も言って!」
【先生B】「うぅぅうう」
【生徒A】「頑張ったっ!!!」
【先生B】「頑張った」(震える小さめ涙声)
【生徒A】「うん。(ちょっと落ち着いてテンション下げる)
いっぱい頑張った。」(声のトーンは普通)
【先生B】「いっぱい頑張った」(まだ少し涙声)
【生徒A】「うん。先生えらい。」
【先生B】「先生えらい」
【生徒A】「ふっ(やさしく笑う)
そうそう。いっぱい頑張ったのえらいえらーい」(やわらかく。頭撫でてるイメージ)
【先生B】「ぅぅうううううう。(じーんときたのを悟られたくなくてハンカチを目に押し当てながら耐えて唸る)
ぅぅううう~~」
【生徒A】「えらいえらーい」(優しく)
【先生B】「う゛~ ずっ う゛~ すんっ すんっ すんっ すんっ(泣きしゃっくり)
すーーーーー…… はーーーーーー(落ち着くために深呼吸)
……っあ゛りがとう」(小さめで一息に。まだ少し涙声で一気に言う感じ)
【生徒A】「ん。どーいたしまして。(ニカッと笑いながら)
落ち着きました?」
【先生B】「すんっ ……うん。みっともないとこ見せて っ ごめん」(まだ少し泣きしゃっくり)
【生徒A】「ふふ、いいですよ」
【先生B】「何があったのかも すんっ 聞かないでいてくれて っ ありがとう」(まだ少し泣きしゃっくり)
【生徒A】「まぁ、私が聞いても力にはなれなさそうですし。 聞いた方がよかったですか?」
【先生B】「ううん」
【生徒A】「ならよかったです」(ほっとして笑顔で)
(SE: スマホバイブ音)
【生徒A】「あ、母から…… 私もう行かなきゃ。
……先生は一人で帰れそうですか?」
【先生B】「すーーはーーー(しゃっくりを落ち着かせるための深呼吸)
……うん。ハンカチ、ごめんな」
【生徒A】「あははいいですよー。ちゃんと捨ててくださいね」
【先生B】「新しいの買って返す」
【生徒A】「いいですよそこまでしなくて」
【先生B】「でも…… 」
【生徒A】「返されたハンカチ見る度に先生の泣き顔思い出しちゃいます」
【先生B】「うっ」
【生徒A】「あはは、冗談です。(明るく)
先生もただの人間だったってわかった事ですし、ちゃんと忘れてあげますよ。(二かッと笑いながら)
でもさっきは本当に辛そうでしたから、無理はしないでくださいよ。
もう私には見られてるんですから、泣きたくなったら私んとこに来ればいいんですし。
また言ってあげますよ、「先生よく頑張ったねー」って」(笑いながら)
(SE: トゥンク)
【先生B】「……え?」(トゥンクとときめく。嬉しそうに)
【生徒A】「……。え゛?」(急に自分の言った事と先生の反応に気付いて焦る)
(SE: 蝉の声大きく&フェードアウト)
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