惑星の創造

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 神様にも様々な仕事があり、私の役目は新しい惑星を創ること。  惑星の創造は手間と根気がかかるうえに、  その難しい惑星をうまく創造した神様が出世して銀河系の管理の仕事に就くのだ。  自慢じゃないが、私は今まで成功したことがない。  優秀な神様たちは、新しい銀河系を創り、それぞれの宇宙を管理しながら時間を作り出す仕事に就くことが多い。  銀河系の全体管理もそれはそれで大変だが、ほぼ眺めているだけなので気分的には楽なものだ。  名誉職だね。  それに比べると惑星の創造は大変だが…まあ、私は時間を作ることには興味がないうえに、細かい作業が嫌いではないので性には合っている。  負け惜しみではなくてね。  さて、惑星の創造がなぜ難しいのか、それは惑星を維持することは、基本的には、そこに住む生命体に託されるからだ。  これまでの私の例では、大抵の惑星はそこに住む生命体によってその寿命を終える。  本来は、惑星自体の寿命はほぼ永遠に近いので、うまく創造出来れば、あとは放っておいても大丈夫なのだ。  つまり、どこまで惑星を持たせられるかはそこに住む生命体次第であり、言い換えれば生命体の知能レベルによって決まると言える。  この生命体が惑星を破壊しないように育てていくのが私の仕事だ。
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