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翌朝、岩瀬よりも早くマンションを出た。
バス停で駅行きのバスを待ちながら
スマホを確認すると、現実が蘇ってきた。
通知は2件、佐橋とそして川瀬からだった。
『一花ちゃん、また学校でね!
川瀬にも話しておくから』
『よりにもよって相手が岩瀬だなんて‥‥
ちゃんと話を聞かせてください』
俺にはもう怖いものはない。
昨夜から明け方にかけて、
大好きな岩瀬敦彦に抱かれてきた。
俺より7歳年上で男性経験の豊富な岩瀬は
初めての俺をぐずぐずに甘やかした挙句、
何度もイかせてくれた。
思い出すだけでカラダが疼いてしまう。
「センセイ‥‥」
バスに乗り込む時
岩瀬の住むマンションを振り返り、
周りに聞こえないくらいの小声で
岩瀬を呼んだ。
『またおいで』
別れ際、玄関先で岩瀬としたキスの感触と
岩瀬の優しい声を大切にしたいと思った。
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