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「お前まで何しに来た」
容赦なく近づいて手を伸ばしてくる
川瀬の手を振り払い、皆を睨みつけた。
キングサイズのベッドが2つ鎮座する、
比較的広い部屋。
入口を佐橋と宮嶋が塞ぐように立ち、
俺のすぐ後ろに岩瀬が立っていた。
逡巡する爪先。もう逃げられない。
岩瀬が動く気配がしたかと思えば
俺を後ろから抱きしめてきた。
「一花ちゃん。覚悟を決めて?
受け入れる準備、早くしてきてよ」
宮嶋が言い、
佐橋がいやらしい笑みを浮かべた。
川瀬は蒼白した顔を晒し、黙ったままだ。
俺は岩瀬の導きでバスルームに入った。
悪夢としか言いようがない。
軽く片足を上げた体勢で
岩瀬に事務的にシャワ浣をされながら、
頬を伝う涙と戦った。
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