大学製作

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「や、湯わら斯くて指は細くてシットリしていて、それで……」 夏美の手の感触を細かく描写しはじめたその瞬間、 雄一が達也の足に蹴りを入れた。 画面が大きくブレて、雄一の冷めた表情が映り込む。 その隣で夏美が大きな目を更に大きくしてこちらを見つめている。 「いって! なにすんだよ雄一!」 「悪いな、足が当たった」 「わざと蹴っただろうが!」 「おわ、夏美こいつ怒ってるぞ。逃げろ!」 雄一と夏美が手を握りあって走り出す。 その先にコンビニの看板が見えた。 「はいはい。お遊びはここまで。店内に入るから、カメラを一旦切ります」 ☆☆☆ 真っ暗な画面に光が差し込み、達也の顔が写った。 「よし、録画開始っと。今3人でコンビニから出てきたところです。会計は夏美ちゃんにしてもらいました。あ、金はちゃんと男が出して、夏美ちゃんには店員とのやりとりをしてもらったっていう意味ですよ? 誤解なきよう」
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