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社長
東雲 風吹
「前の秘書が、全部やってくれたんで
簡単に説明するけど…
このパソコン、2台とも
ケーブルでつながってるのは気づいたと思うが
この2台は、常に共有状態にあって…
社員達が作ったアプリを、テストして
採用か不採用か、書類にまとめるんだ
そんで、社内メールで
それぞれの社員達に、一斉返信するってわけ。
ほら、テストしないで…
利用者に、アプリをダウンロードして
もらうわけいかないだろ?
それで、俺を経由するんだ。
発想力がある社員達を評価したり
発想力が無い社員達を
育成したりもしないといけないんだけど…
これが、めんどくさいんだよなあ…」
こんな人が、よく社長になれたわね…
人を利用するのが、よっぽどうまいのかしら。
私
如月 由利亜
「大丈夫です!一緒に頑張りましょう!」
あ、社長の眉間にシワがよってる…
社長
東雲 風吹
「だから、めんどくさいっつってんだろ?
俺、社長なんだからさ…
今日から出勤で悪いけど
ぜーんぶやってもらいたいんだよね。」
なるほど、丸投げしてくるわけか…
私
如月 由利亜
「お言葉ですが、社長…
秘書は、社長の仕事を
サポートするのが勤めなんです。
社長がするべき仕事まで
丸投げしてくるのは、どうかと思いますが?」
社長の眉が、ピクッと反応した。
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