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と、突然画面が昭和のテレビみたいに砂の嵐に!?最近は観る事無いよねこんなの!
どうしたのマホくん!?どこか痛いの!?眠いの!?ってそんな訳ないけど!
でもすぐに画面の中にマホくんが登場。良かったと安堵する私に、彼は笑顔でこう言った。
『よいなもみたい よいなくむね』
は、はいっ?
思わずガバっと胸をガードする私。道行く人が不思議そうに見てる、恥ずかしいなあもう。
アプリがセクハラ発言?いやいやいや。
「マ、マホくんなんて言ったの?
もう一回言って?」
──ブーーーーン……
するとまた画面が一瞬砂の嵐になって。
『ねむくないよ、いたみもないよ』
ねむく……んん?もしかして。
私は画面の文字を逆さまに読んでみた。
『よいなもみたい よいなくむね』
まさかまさか。
言葉を逆さまに話したのマホくん?
これが動作不良ってこと?
──ブーーーーン……
『よるすいなんあごあさ!』
夜、水難、アゴ、朝!?なにそれ?
え、ええっと逆に読むと……
『さあご案内するよ』?
──ブーーーーン……
『じゃあえきをでようか、みぎにすすんで!』
こ、これはまともね!
分かったわマホくん!
やっぱりタクシーに乗ろうかな。
でも初めて来た大都会、せっかくだし歩いてみたい!
それに、言葉を逆さまに話すだけならなんとかなる。だって画面にも文字が出るんだから、逆に読めばいいだけだもの。
胸を張って足を上げて休まないで歩くのよ!
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