こころ、売ります。五百円

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「なぁーんで仕事中にスマホ弄っていたのぉ!!? スマホ弄っていいと思ってるの君はぁああ!!!?」 「いいえ、ダメです。完全に私が悪いです。申し訳ありませんでした」  さらに頭を深く下げる。 「おっ、おおぅ……」  係長は萎んだ風船のように静かになり、自分のデスクに戻っていった。 「お前すげーな」  同期が感心していた。表情を変えずにぺこりと会釈をし、それからキーボードをたたき始める。  うん、もう何も感じないな。
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